不動産投資3つのデメリットとは?リスク回避方法を解説

不動産投資3つのデメリットとは?リスク回避方法を解説

昨今、副業需要の増加や将来への不安から、不動産投資に対する関心が高まっている。

そもそも人は、生きていくうえで必ず必要な物がある。それは、衣・食・住だ。

住、つまり住まいは、人が存在する限り一生涯需要のあるビジネスである。

しかし、不動産投資を始めたからと言って、必ず儲かるわけではない。

その理由は当然、供給過多だからである。日本の人口に対して、部屋の数があまりにも多すぎる。

ただし、数が多すぎるだけで需要が無いわけではない。

つまり、ライバルが多く儲かりにくいが、成功する可能性を秘めているビジネスだということだ。

今回はそんな不動産投資の“デメリット”について詳しく解説していこうと思う。

 

不動産投資3つのデメリットとは!?

不動産投資3つのデメリットとは!?

不動産投資にはさまざまなリスクやデメリットが存在する。

中でも、これから紹介する不動産投資3つのデメリットについてはしっかりと把握をしていただきたい。

将来的に不動産投資で不労所得を得たいと考えるのであれば、なおさらデメリットについて把握しておくべきだ。

まずは、不動産投資を行うデメリット

・税金各種

・流動性が低い

・不動産売買時の手間

についてそれぞれ詳しく解説していく。

 

不動産投資のデメリットその1 税金各種

まずは、不動産投資にまつわる税金各種について紹介していく。

ご存知の方も多いとは思うが、不動産投資には非常に多くの税金が課税されてしまう。

不動産取得時、そして家賃収入に関わる税金、不動産売却時に発生する税金である。

不動産は、「購入時も所有時も売却時も常に税金が発生している」という認識を持たなければいけない。

それぞれどのような税金が課税されるのかは、下記のとおりだ。

【不動産取得時】

・不動産取得税

・登録免許税

・印紙税

【不動産所有時】

・固定資産税および都市計画税

・所得税(住民税)

・地価税

【不動産売却時】

・所得税(住民税)

不動産投資で家賃収入を得る際のランニングコストは、満室家賃収入の20~30%である。

他の投資と比較してもランニングコストが高く、税金各種が発生してしまう点は、不動産投資のデメリットだ。

 

不動産投資のデメリットその2 流動性が低い

不動産投資と言っても、大きく分けて2パターンの投資手法が存在する。

1つ目は家賃収入だ。

購入した物件を賃貸し、収入を得る投資手法である。

そしてもう1つが、売却益で利益を得る投資手法である。

5,000万円で購入した物件を5,500万円で売却できれば、500万円の利益が発生する。

中には、賃貸物件として購入し、物件の価格が上がりきったところで売却し、利益を得る投資家も存在する。

ある意味、どちらの旨味も得られるのが不動産投資の魅力であると言える。

しかし、そう上手くいくことは滅多に無い。

その理由は、不動産は流動性が低いからである。

不動産は高額取引であるうえに、適正価格の定義が難しいことなどが理由で、流動性が非常に低い。

いざというときに、すぐに現金に変えられない不動産は、デメリットでもあるし“リスク度が高い”とも言える。

 

不動産投資のデメリットその3 不動産売買時の手間

当たり前のことではあるが、不動産は高額な取引である。

数百万円で売買できるような物件も少なくはないが、収益をあげることが目的であれば、数千万円はくだらない。

そんな高額取引である不動産売買は、非常に手間が多い。

不動産購入時は買付と事前審査から始まる。その後にローンの本申込みや物件の売買契約が締結される。

売買契約締結時にはローン特約を付けておかなければ、たとえローン審査に通過できなかったとしても必ず購入代金を支払わなければいけなくなる。

このように、小難しい特約が出てきたり、契約書の枚数が多かったり、いくつもの手順があったり。

非常に手間が多いのが不動産投資のデメリットである。

たくさんの手間と時間をかけても、利益をあげられなければ意味がない。

不動産投資とは、お金の投資のみならず、たくさんの時間も投資をしなければいけないということだ。

 

不動産投資のリスクとリスク回避方法について

不動産投資のリスクとリスク回避方法について

“投資”とは、必ずリスクが伴うものである。

いかにしてリスクを回避できるか?という点が投資を成功させる最大のポイントだ。

不動産投資の中で発生しうるリスクは下記のとおりであると考える。

・空室リスク

・デッドクロスリスク

・自然災害&孤独死リスク

・家賃滞納リスク

上記のリスクについて、回避方法まで詳しく解説していく。

 

空室リスク

不動産投資を行う上で、もっとも危険度が高く、もっとも発生しやすいリスクが「空室リスク」だ。

不動産投資を行っていくうえで、家賃収入が入ってこなければ全く意味がない。

しかし、少し歯車が狂っただけで、入居者は入ってこない。

入居者側の立場になって、需要のある立地の物件を購入したり、設備を整えたりするのは必須だ。

 

空室リスク回避

空室を回避するためのポイントは大きく分けて2つだと考える。

まず1つ目は立地だ。

そして2つ目が設備である。

先程も少し紹介したが、まずは入居者側の立場になることが大切である。

“立地”と言っても、駅に近ければ良いという話ではない。

過去の事例として、東京都新宿駅まで電車で15分、最寄り駅まで徒歩10分という好立地物件が存在した。

しかし、建築後1年以上経過しても入居者が1人も決まらないという事態が発生していた。

原因としては、コンビニが少し遠いこと、ファミリー向け住宅街に単身者向け物件を建築したことである。

駅に近ければ良い。

コンビニやスーパーが近ければ良い。

学校や保育所が近ければ良い。

決してそんなことはない。入居者はそれぞれの事情を抱えている。

入居者の立場に立ち、入居者のニーズに応えられるような立地の物件を購入しなければ空室リスクは避けられない。

そして2つ目の設備である。

入居者が求める設備が付いていれば、周囲の物件と差別化を図れるだろう。

今もっとも求められている設備はなにか?について常に把握をしておかなければいけない。

常にアンテナを張り巡らせ、必要に応じて設備投資も必要である。

ちなみに2019年にもっとも人気を集めた設備は、単身者、ファミリーどちらも「無料インターネット」である。

もはや、賃貸住宅で無料インターネットは付いていて当然だと考えられている。

さらにそのうえをいくような、設備を増やしていかなければ、他の物件との差別化は難しい。

室内の清潔感もさることながら、立地や設備は空室対策としてはとても有効である。

 

デッドクロスリスク

不動産投資を検討している方であれば、デッドクロスという言葉を知っていることだろう。

これから不動産投資の勉強を始めようと思っている方は、あまり聞き慣れない言葉かもしれない。

デッドクロスとは、簡単に言えば『減価償却費と元金返済が逆転してしまう現象』である。

そもそも不動産投資によって収入を得れば、毎年税金を納めなければいけないのは当然だ。

税額を計算する上で、必要経費を収入金額から差し引ける。

もちろん、建物の購入費用も必要経費として、収入から差し引ける。

しかし、時の経過に伴って劣化するような固定資産については、購入年ですべてを必要経費にできない。

耐用年数に応じて減価償却していくため、何年もかけて経費として計上していくことになる。

わかりやすく説明するために例をあげてみよう。

2020年に1,000万円の建物を購入したとしよう。仮に、当該建物の耐用年数が10年とする。

2020年分の所得を計算する際に、1,000万円を必要経費として計上することはできない。

2020年分から2029年分まで10回に分けて、毎年100万円ずつ経費計上していく。

これを“減価償却費”と呼び、当該物件を“減価償却資産”と呼ぶ。

しかし、1,000万円で購入した物件を20年ローンで購入していたとしよう。

2029年申告分で減価償却費はなくなってしまう。

しかし、毎年50万円もの支払いは続く。50万円の支払いは続くが、50万円を経費計上できない。

この現象を“デッドクロス”と呼び、不動産投資においては、とても危険な状態である。

デッドクロスが発生してしまえば、大幅に所得税が増税されてしまうため、とても危険だ。

では、いかにしてデッドクロスを回避すれば良いのか?について見ていこう。

 

デッドクロスリスク回避

デッドクロスを回避する上でもっとも有効な手段が“繰り上げ返済”である。

家賃収入などで得た資金で積極的に繰り上げ返済し、できるだけローン残高を減らしておけば回避可能だ。

しかし、1点だけ注意しなければいけない。

それは、必ず返済期間短縮型を選ぶことである。

繰り上げ返済を行う際、返済期間短縮型と返済額軽減型どちらかの選択が可能だ。

返済期間を短縮させることで、減価償却期間中に返済が完了する可能性が高まるためだ。

そしてもう1つ、デッドクロスを回避するために有効な手段がある。

ローン契約時に“元金均等返済型”を選択することだ。

ローンの返済方法には、元金均等返済型と元利均等返済型の2種類がある。

元利均等返済とは、元金・利息を合計し毎月一定額を返済する返済方法だ。

一方で元金等返済は、元金部分が一定であるため、利息部分が最初は高く、徐々に下がっていく返済方法だ。

毎月の支払い方法が一定ではないというデメリットはあるが、返済額が少なく済むメリットがある。

デッドクロスを回避する上でも有効な手段であるため、元金均等返済を選択すると良い。

 

自然災害&孤独死(事故死)リスク

日本は世界的に見ても地震が多い地震大国である。

さらに、日本国内の住宅は、未だに木造住宅が多く、一度火災が発生すれば飛び火リスクが高い。また台風被害も甚だしい。記憶に新しい2019年もまさに“災害の年”であった。

そして、少子高齢化に伴い孤独死が発生するリスクも高まっている。

もしかすれば、自分が所有する物件で“事件”が発生するかもしれない。

不動産投資は、入居者がいてはじめて成り立つ商売である。

さまざまな自然災害や孤独死リスクに対応していけるよう準備しておく必要がある。

 

自然災害&孤独死(事故死)リスク回避

正直に言ってしまえば、自然災害を回避することはできない。

回避できないのであれば、発生した際に対応できるように準備しておくしかない。

自然災害に対応した準備といえば、保険である。

各種保険に加入しておくことで、いざというときの備えになる。

そして、孤独死だ。

建物の管理の他に入居者の管理まで行わなければいけないのは大変だ。

この先、避けては通れない孤独死リスクに対応するためにも、やはり保険だ。

意外と知られていないが、孤独死に対応した保険も用意されている。

保険の名は家主費用特約である。

特約と付いているが実際には、単独での加入も可能だ。

主な補償内容は下記のとおりである。

室内で入居者が死亡して汚れてしまった室内の清掃費

室内で入居者が死亡したことに起因するリフォーム費用

特殊清掃費用など

原状回復期間中の家賃補償

所有物件で死亡者が発生した際には、原状回復を行うのは家主か入居者の家族だ。

孤独死をしてしまうということは、家族と疎遠である可能性が高い。

そのため、家主費用特約もとても大切な保険の1つである。

 

家賃滞納リスク

不動産投資を行ううえで、避けては通れないリスク“家賃滞納リスク”がある。

すべての人が家賃をしっかりと支払ってくれるとは限らない。

中には、急な経済的事情で、家賃が支払えなくなってしまう可能性もあるだろう。

では、家賃滞納を回避するためにはどうしたら良いのか。詳しく見ていこう。

 

家賃滞納リスク回避

家賃滞納リスクを回避する方法は“無い”と言っても過言ではない。

唯一できることがあるとすれば“滞納者に貸し出さない”ということである。

しかし、入居審査で問題がなくとも、その後の状況は常々変わる。

もしかしたら入居者の会社が倒産し、家賃すら支払えない状況に陥るかもしれない。

ただ、家賃滞納リスクを回避する方法は無いが、家賃滞納者から資産を守る方法はある。

資産を守る方法の1つが、集金代行を依頼することである。

不動産投資を行う方のほとんどは、管理会社に管理を委託するのではないだろうか。

管理会社によっては集金業務をも請け負ってくれるケースがある。

集金業務を請け負うということは、当然に家賃滞納者からの集金も行う。

また、賃貸保証会社を間に入れてしまうのも、家賃滞納リスクには有効だ。

最近では、多くの物件で家賃保証会社への利用が求められる。

不動産投資にまつわるすべてを自分で行わず、積極的に外部へ委託したほうが、リスクを抑えられるということだ。

 

安全に不動産投資を行うためにはどうすれば良い?

安全に不動産投資を行うためにはどうすれば良い?

誰しもが不動産投資で損をしたくないと考えるはずだ。

少しでも所得を増やしたい。少しでも資産を残しておきたい。少しでも不労所得を手に入れたい。皆さまざまな理由や欲望に従って行動しているはずだ。

できることであれば、ローリスク・ハイリターンを求めていることだろう。

では、少しでも安全に不動産投資を行うためにはどうしたら良いのか?について詳しく解説していく。

 

不動産営業マンに騙されない

不動産投資を始める際にはまず、不動産を購入しなければいけない。

では、不動産を購入するためにはどうしたら良いのか。まずは不動産会社へ相談に行くはずだ。

不動産会社に行き、不動産営業マンと投資用物件の購入へ向けた相談や内見を行うことだろう。

その際に注意していただきたい点が1つだけある。それは、本当に信頼できる不動産営業マンから購入することだ。

高額な買い物をするからこそ、営業マンも購入者も必死になることだろう。

しかし、不動産投資を熟知していなければ、不動産のプロフェッショナルの言葉は、すべて正しく聞こえてしまうだろう。

もしもあなたが不動産購入を決めきれずにいるとき、不動産営業マンに下記のようなセリフを言われたら要注意だ。

「節税対策としても有効ですよ」

「生命保険の代わりにもなりますよ」

上記のセリフを言った営業マンからの購入は絶対にしないほうが良い。

決めきれない客に対し、上記のようなセリフを吐く営業マンが実際にいるが、間違えている。誤った情報もしくは、故意で違う情報を伝えてしまうのは、営業マンとして失格である。

高額な買い物なので必ず“本当に信頼できる不動産営業マンから購入すること”を徹底して欲しい。

では、営業マンがよく口にする“節税対策”“生命保険”について徹底論破していく。

 

「節税対策」にはならない

結論から先に言うが、不動産投資は節税対策にならない。

例えば、給与所得者が不動産投資を行い、収入を得たとしよう。

不動産投資から得る家賃収入は、一般的には不動産所得として課税される。

不動産所得は、他の所得と損益通算が可能だ。

そのため、不動産所得で赤字が出れば、給与所得と損益通算が可能となる。

損益通算が可能になれば、給与から納めた税金の一部が還付される。

そのため、不動産投資=節税になると言われている。

しかし、考え直して欲しい。不動産投資を始める理由を。

誰が赤字前提で不動産を購入し、不動産投資を開始するのか。

赤字になってしまえば、節税なんて言っている場合ではないはずだ。

黒字になれば当然に所得税や住民税が課税されるのだから、一切の節税効果は無い。

ただ、不動産を相続する場合には、現金などを相続する場合に比べて、4~5割程度の大きな節税効果に期待ができる。

しかし、不動産の相続であっても当然に相続税を支払わなければいけない。

そのため、相続税分の現金を相続させたり、相続人が自分で用意しておかなければいけない。

相続税は、物納も認められているが、手元に資金がなければ、相続した不動産を手放さなければいけないので注意が必要だ。

 

「生命保険代わり」にはならない

不動産は生命保険代わりにもならない。

遺族に資産を残したいのであれば、素直に生命保険に加入するべきだ。

ではなぜ、生命保険代わりになると言われているのか。

そもそも、不動産を購入する際には必ず「団体信用生命保険(団信保険)」へ加入しなければいけない。

団信保険とは、ローン契約者が返済途中に死亡もしくは高度障害になってしまった際にローンの返済を免除する保険だ。

つまり、ローン契約後に死亡すれば、遺族に“不動産を残せる”ということだ。

しかし、よくよく考えて欲しい。

不動産を残された遺族は、多額の相続税を納めなければいけない。

不動産を相続したところで現金が手元に入るわけではない。

さらに、本記事冒頭でも紹介したように、不動産は流動性が低い。

満室経営しているような不動産であれば、かろうじて有難みがあるかもしれない。

しかし、空室を抱えているような物件を相続しても、遺族からしたら迷惑でしか無い。

つまり、不動産は生命保険の代わりになるとは言えず、よくよく家族と話し合って購入を決めて欲しい。

 

周辺家賃相場の把握(甘いレントロールには気をつけろ)

不動産を購入する際には、レントロールにも気をつけて欲しい。

過去にはレントロール改ざんで“スルガスキーム”が話題になった。

まずは、周辺の家賃相場と比較して高すぎたり安すぎたりしていないかをチェックして欲しい。

周辺より高めの家賃設定にしておいて、高利回りを謳っているケースも珍しくはない。

周辺の家賃相場は、調べればインターネットなどで閲覧が可能である。

すべてを人頼みにするのではなく、自分でしっかりリサーチを行うことも求められる。

 

地方高利回り物件は危険が多い!?

地方にある物件は比較的、高利回り物件が多い。

“高利回り”の部分だけを見れば、とても魅力的な物件が多いだろう。

しかし、高利回り=『何かある』と思ってもらっても良い。

地方であれば、なかなか自分で足を運ぶこともできないだろう。

購入後にトラブルが発生しても、足を運べない。

地方の管理会社との連携がうまくいかなければ、トラブルがどんどん大きくなっていってしまう。

だからこそ必ず、自分の足で物件へ向かい、管理会社との連携を行ってから購入を決定して欲しい。

 

まとめ

まとめ

今回は、不動産のデメリットについて紹介してきた。

不動産投資は上手くいけば不労所得を手に入れられる。

実際に不動産投資で成功し、悠々自適に暮らしている投資家もいる。

ただ、今成功している投資家も失敗を繰り返したし、人一倍の勉強や努力をしていた。

不動産投資を成功させるためには、成功体験を聞くよりも失敗体験を聞くことがとても大切だ。

そして、今回紹介した不動産投資のデメリットについても、不動産投資を成功させるためにはとても重要だ。

今回紹介した内容をもとに、ぜひ、不動産投資を成功させて欲しいと思う。

富田FP事務所 代表 ファイナンシャルプランナー
2019年度MDRT成績資格会員(8年連続MDRT成績資格会員)
ゴールドマン・サックス証券会社等、複数の金融機関にて勤務し、金融業界のノウハウを学ぶ。2007年 独立して、株式会社フォーチュンフィールド設立。富田FP事務所として、独立系FP、独立系IFAを含め、証券会社、保険会社、保険代理店、にて金融業界の知識を活してプロフェッショナルの事業を行う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です